株式会社みずほ銀行

株式会社みずほ銀行OKBIZ. for FAQ 活用事例

みずほ銀行のカスタマーサポート
レベルアップに向けた取り組み

業種
銀行
活用対象
一般ユーザー
課題
顧客満足度向上

常務執行役員大塚 雅広 氏

FAQサイトをリニューアルし、FAQの閲覧数が5倍に!
コールセンターへの受電数も削減

個人・法人に渡る幅広い顧客基盤をベースに、銀行・信託・証券を一体化したワンストップで高度なサービスを提供しているみずほフィナンシャルグループ(FG)。そのみずほFGにおいて銀行業務を手掛けるみずほ銀行は、FAQの強化を始めとしたカスタマーサポートの向上に取り組んでいる。音声認識技術やコグニティブ・コンピュ―ティングの基盤である人工知能テクノロジーを導入し、“オムニチャネル”でのワンストップのサポートを目指す姿勢には同行の本気度が伺える。同社の大塚雅広常務執行役員に、オウケイウェイヴの佐藤哲也取締役エンタープライズソリューション事業部事業部長が話を聞いた。

対談者ご紹介

株式会社みずほ銀行
常務執行役員 個人ユニット長
大塚 雅広 氏

1986年、早稲田大学政治経済学部卒。同年、入社。海外業務経験、市場・証券業務経験を経て長く個人・リテール分野における戦略企画に従事。2011年総合コンサルティング部長、2012年にリテールバンキング業務部長に就任。2014年に執行役員に昇格後、2015年より現職である常務執行役員個人ユニット長。

株式会社オウケイウェイヴ
取締役 CMO 兼
エンタープライズソリューション事業部 事業部長 兼
OKWAVE総合研究所 所長
佐藤 哲也

1984年、株式会社リコー入社。その後1992年、マイクロソフト株式会社に入社。営業、マーケティングおよびコンシューマー(個人)からエンタープライズ(企業)ビジネスまでの幅広いエリアで活躍。2000年より同社執行役員に着任。日本マーケティング協会の理事としても活躍。2012年株式会社オウケイウェイヴに入社。オウケイウェイヴの法人向けソリューションを提供する、エンタープライズソリューション事業部の事業部長に着任。

個人顧客は2,400万人佐藤:みずほ銀行様の個人のお客さまに対するビジネスの特徴やその強みなどについて教えてください。

大塚:グループ最大の強みは、強固な顧客基盤と、銀行・信託・証券の一体化戦略による高度なサービス提供力だと考えています。
個人ユニットでは、預金や投資運用といった預かり資産ビジネス、住宅ローンやカードローンといった個人ローン、Webチャネルである“みずほダイレクト”の運用、コールセンターの運用など、対面・非対面を問わず個人のお客さま向けに関する全ての事業を手掛けています。

佐藤:銀行における個人のお客さまへのサポートでは、現在どのようなことを重視されていますか。

大塚:非対面チャネルの重要度の高まりを強く感じています。店舗からATM、ATMからインターネットやスマートフォンにチャネルがシフトしていくなかで、それらの非対面チャネルに求められるニーズに迅速に対応することが必要になっています。かといって、有人チャネルの大切さが損なわれるわけではありません。例えば、インターネットバンキングをするようなお客さまが、何か分からないことがあったとき、コールセンターに電話して聞きたい、といったケースはよくあります。非対面チャネルと有人チャネルを融合させて“オムニチャネル”でサービスを提供する必要があります。

佐藤:サポートでは様々な先進的な取り組みをなさっていますね。

大塚:戦略の根幹に、利便性と先進性の追求があります。非対面チャネルの利便性を、先進的な技術を使って高め、「みずほって進んでいるね」という評価をお客さまからいただけるようにならなくてはいけない。そうした取組みにより、お客さまにみずほを選んでいただきたいと考えています。

2008年にFAQを初導入佐藤:これまでのWebサイトやFAQにおけるサポート強化の取り組みについて教えてください。

大塚:2008年にFAQサイトを初めて作りました。それ以前の当行のWebサイトは、商品やサービスの紹介が主で、お客さまの疑問や悩みに十分にご回答できているとは言えませんでした。特に、商品やサービスをご検討されている段階のお客さまに対するご説明の機能はあったのですが、サービスをご利用中のお客さまが必要とする情報提供が十分ではありませんでした。

佐藤:サービスをご利用中のお客さまからのお問い合わせなどは多かったのですか。

大塚:お問い合わせは増えていました。そこで、こうしたお問い合わせに対する回答をWebにわかりやすく掲載することでお問い合わせの数を減らすことができるのではないかと考えました。当時は私個人としてもWebで調べものをするのが当たり前になっていたので、サイトに十分な情報がないことによりお客さまにご負担をかけさせてしまっているのではないかという問題意識を強く感じていました。

佐藤:FAQサイトについて当社にご相談いただいたのが2007年でしたね。

大塚:はい。2007年にオウケイウェイヴさんにご相談して導入を決め、2008年にFAQサイトを開設しました。

佐藤:FAQを導入されてどのような変化がありましたか。

大塚:導入当初から月間で数万件の閲覧があり、それまでいかにお客さまに必要な情報をご提供できていなかったかを痛感しました。現在では月間30万件を超えるアクセスがあります。

顧客サービス向上に向けて、分かりやすく問題解決力があるFAQサイトに改善「FAQにわかりやすく情報が整備されていればわざわざお問合わせをしていただく必要がない。FAQが整備されていないことで、お客さまに無用なご負担かけてしまっている」、という思いから、2013年から2014年にかけてサービス強化に取り組んだ。その結果、 FAQのページビューは2015年8月の段階で2年前の5倍に増加し、コールセンターの受電数は減少した。アンケートで「問題を解決できた」と回答いただいた割合も大きく上昇した。

立上げ当初の運用体制佐藤:2008年当時、FAQはどのように作られたのですか。

大塚:FAQも含めてWebサイト全体を強化することをミッションにしたプロジェクトを立ち上げました。FAQについては、コールセンターのオペレーターに一人当たり10個程度、お客さまにご案内することが多い内容を挙げてもらい、それを集計して上位だったものについて本部側で質問と答えを作成しました。

佐藤:運用体制はどうだったのでしょうか。

大塚:今振り返ると、当時はFAQサイトを立ち上げることをゴールとしていて、お客さまのニーズにあった形でFAQを随時更新していくというようには考えていませんでした。年一回全てのコンテンツをチェックしていましたが、記載内容が正しいかといったことが主で、本当にお客さまにご理解いただけるかといった視点は不十分でした。

コールセンターからの発案でFAQを改訂大塚:そうした中で、2012年の10月に変化するきっかけがありました。コールセンターの担当者から、「ダイレクトメールを送るたびに同じ内容のお問い合わせを数多くいただく。用意されているFAQとお客さまの疑問には隔たりがあるのではないか」という提案があったのです。そこでコールセンターに「お客さまの生の質問内容をそのままFAQにしてもらいサイトにアップしたところ、受電量が減少しました。また同じ時期に、サイト上でよく検索されているキーワードについてコールセンターの意見を基にFAQを修正したところ、閲覧数が増加しました。こうしたことをきっかけに、2013年に今度はFAQを抜本的に見直す組織横断プロジェクトが立ち上がりました。実際にFAQとWebサイトの改善を強化したのは、2013年8月から2014年の6月にかけてです。その間、2013年9月にOKBIZ.を7にバージョンアップしました。

佐藤:新しいFAQはどのように作られたのですか。また従来のFAQはどのような問題があったのでしょうか。

大塚:まずコールセンターのオペレーターにQ&Aの素案を作ってもらいました。過去のFAQもオペレーターの意見を参考にしていましたが文面は本部で作っていました。新しいFAQは、文面についても、よりお客さまに近いオペレーターの意見を重視しました。従来のFAQについて言えるのは、とにかく文面が長かったことが言えます。一つのFAQで多くのお客さまの疑問に答えようとしてしまっていました。新しいFAQでは、網羅的な内容をやめ、短い文面で複数のFAQを作るようにしました。また、お客さまの意識の流れに沿ったシナリオを作り、あるFAQを見たら次に見たくなる可能性が高いFAQを表示する、といった仕組みも作りました。

佐藤:その際、新たに評価基準を作ったり、運用体制を変更した、といったことはございますか。

大塚:FAQのログデータを指標化して、量と質の両面で評価しようと決めました。特にアンケートには、「なぜ役に立たないのか」把握できるように項目を変更しました。

佐藤:FAQの改善に関する取り組みで、金融や銀行ならではといったものはありますか。

大塚:銀行は専門用語を多く使っていて、お客さまが日常的に使われる言葉とズレがあるのではないかと感じていました。例えば、“振込”と同じ意味で送金、入金といった言葉を使う場合があります。そうした様々なケースにも適切に対応できるように、検索性を上げる取組みを行いました。

HDI格付けで三つ星を獲得佐藤:カスタマーサポートのサービスレベルを評価するHDI格付けでも三つ星を獲得されていますね。

大塚:FAQのアンケート評価などでは、客観的な評価を測るには必ずしも十分とは言えず、対外的な評価としてHDIの格付けに着目しました。当初の2012年は二つ星の評価でしたので、HDI格付けランクアップを目標にしました。現在は三つ星を得ることができています。

佐藤:こうした取組みはコスト削減の効果も大きいと思うのですが、その点についてはどうお考えですか。

大塚:コスト削減については、目標に設定していた訳ではないので、あまり重視していないんです。当行のWebサイトをご利用になるお客さまのストレスを無くすことが目的でしたから。いつでもどこでも必要な情報を調べられるようにすることで、お客さまにより満足していただきたいというのが一番です。

佐藤:アンケートでの評価も大きく上がっていますね。「解決できた」と回答した方の割合大きく上昇しています。アンケートの項目を変えた効果でしょうか。

大塚:そうだと思います。「役に立たない」というご回答の理由を分析できるようになったため、改善に役立てられるようになったことは大きいです。評価が低いものに関しては、思い当たる理由をオペレーターにヒアリングするなどして改善に取り組んでいます。

佐藤:様々な部署が連携して改善に取り組まれたのですね。

大塚:そうです。本プロジェクトを通じたもう一つの大きな成果として、企画セクションと、コールセンターのオペレーターなど現場に近いセクションの連携が密になったことがあると考えています。こうした連携を通じて、随時ヘルプコンテンツをレベルアップしています。新規施策を開始する際には、コールセンター監修のFAQコンテンツを作成しており、それがノウハウの蓄積にも繋がっています。

チャットサービスや最新技術も導入佐藤:サポート強化の取り組みとしては、2014年12月からスタートされた「みずほMessenger」もそれに当たると思います。これについて教えてください。

大塚:「みずほMessenger」は簡単に言うとチャットサービスですが、サービスを提供するタイミングに特徴があります。お客さまが当行のWebサイトをどのように閲覧しているか、ページの滞在時間はどれくらいかといったことを解析し、お困りだと判断したときにチャットを自動表示します。単純なチャットサービスというよりも、予測を基にしてポップアップでチャットを表示するサービス、といったほうが分かりやすいかもしれません。インターフェースはLINEやFacebookのメッセンジャーのような形です。このようなサービスが広く浸透しているので、「みずほMessenger」もご理解いただきやすいと思います。

佐藤:何故チャットサービスを始めようと考えたのですか。

大塚:お客さまのストレスをできるだけ無くすために、これまでFAQコンテンツの見直しに取り組んできましたが、まだまだ十分ではありません。内容がわかりいくいと感じられると、お客さまが途中でサイトを離れてしまうケースがあります。これを止めるための施策の一つがチャットサービスです。

佐藤:新しい技術を取り入れることに抵抗があることも多いと思いますが、敢えてチャットを取り入れられた理由は何ですか。

大塚:お客さまの悩みにすぐにお答えする、ということ自体がお客さまの離反を防ぐ“守り”であると共に、他行とサービスを差別化する“攻め”であると考えたからです。金融機関のサービスは差別化が凄く難しいのですが、その中においてお客さまの悩みに素早く対応することは大きな差別化になります。

佐藤:サービスを始められて感じられていることはありますか。

大塚:想像以上のお客さま満足の高さに驚いています。「機械的でなく心のこもったサービスだ」、「仕事中の社内では電話をかけにくいため、このサービスは大変助かった」など、多くの好意的なコメントをいただきました。チャットは「対人」という特性から、FAQに比べてよりお客さまと深いコミュニケーションが取れますし、ご満足いただいていると思います。

佐藤:現在取り組みを進められているという、音声認識技術や人工知能を使ったサポート強化の取り組みについて教えて下さい。

大塚:コールセンターで受電した通話内容を、まず音声認識で認識します。その内容を人工知能に送り、人工知能が会話の内容からオペレーターが必要になりそうな情報を予測して、オペレーターが使う端末の画面に表示する、という流れです。2015年の2月にこのシステムを導入し、現在は200席以上で使っています。これにより、オペレーターの回答が高いレベルで均質化され、コールセンターのサービスレベルアップにつながっています。ただし、まだまだ人工知能の精度と速度を高める必要があると感じています。これにより、FAQや人工知能の取り組みによって相乗効果を生むことを期待しています。

佐藤:サービス強化における今後の展開を教えて下さい。

大塚:お客さまは当行のサービスをいろいろな場面で利用されています。例えば、どのサイトを見てから当行のサイトに来たのか、どの地域のATMを利用しているのか、アクセスしているのはPCからなのかスマホからなのか、こうしたお客さまの利用の背景をより正確に捉え、潜在的なニーズを予測する仕組みを強化し、そのニーズにみずほのあらゆるチャネルを活用してお応えしていきたいと思います。
このようなサポートに必要なのはテクノロジーばかりではありません。コールセンターのオペレーターの意見なども取り入れながら、お客さまのことをしっかりと考えるという姿勢は、これまで以上に重要になると考えています。

株式会社みずほ銀行〒100–8176 東京都千代田区大手町1–5–5(大手町タワー)
URL:http://www.mizuhobank.co.jp/index.html

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