2018.6.25 コラム / 特集

【サポートの現場から】Vol.5 ダイキン工業株式会社

 

◆今回インタビューに応じてくれた、ダイキン工業株式会社の(左から)金沢さん 新堂さん 平田さん 石倉さん 大和さん

企業を支える「サポート部門」。サポートに携わっている人たちは普段どんな業務をしているのか、どんな想いで働いているのか、サポツウ!編集部は知りたい!そして、皆さんにも知って欲しい!という勝手な使命感で、各企業へ突撃取材&インタビューをしています。

企業情報

会社名 ダイキン工業株式会社
創業 大正13年(1924年)10月25日
従業員数 単独 7,036名、連結 70,263名(2018年3月31日現在)※グローバル各拠点含む
事業内容 空調・冷凍機、化学、油機、特機、電子システムの製造・販売
ホームページ http://www.daikin.co.jp/

– 今回はダイキン工業株式会社のみなさんにお話を伺います。はじめに、コンタクトセンターについて教えてください!

当社コンタクトセンターは、2001年に開設しました。東西2拠点でダイキン工業の製品(空調、冷凍機、油機)に関するお問い合わせに対応しています。年間で約200万件あり、それらのお問い合わせを内容に応じ「修理受付」「部品受付」「技術相談」「その他のご相談」と4つのグループで対応しています。

– に、200万件!!!しかも、24時間365日対応してるんですよね?

24時間365日の対応は、エアコン自体がインフラ化していることや、病院など故障時の影響が大きい場所もあることから、「お客様第一」の精神で常時サポートできる体制を整えました。代理店さんや一般のお客様など属性が異なる問い合わせもワンナンバーで受けているところが特徴であり、当センターの強みです。問い合わせ先が複数あるとお客様も迷うと思うので、ひとつの番号に統一し、IVRで振り分けるようにしています。

– サポートページにも力を入れているようですね。この「AI故障診断」が気になります!

「AI故障診断」は新しい試みです。チャットボットにて、お客様の利便性を考慮して、選択式やフリーワードで質問いただき簡単に診断できる、故障診断システムを導入しました。診断結果から修理が必要となった場合も、そのままWeb上で修理のお申込みが出来ます。また、診断過程のログが申込み登録情報に紐付いており、サービスエンジニアが状況を把握できるため、原因特定や部品手配等の対応がスムーズになるなどのメリットが生まれています。

ダイキン工業 お客様サポートサイト

【ダイキン工業 企画担当者】の1日

時間 AI・ICT技術を駆使しコンタクトセンター運営の高度化を目指した企画・立案
9:00~17:30

他社動向、コンタクトセンターで活用されるソリューション調査
・他社見学、セミナーに参加し世の中の環境変化、ソリューションや他社動向を調査
・ソリューションのご提案をいただく
など

新たなソリューションを自社センターに活用し、運営の高度化に繋がるか検証、企画、立案
・シミュレーション、企画、立案の為の資料作成 など

他部門、東西コンタクトセンター各グループとの連携、施策推進

– 企画担当の方がいらっしゃるんですね!新しい取り組みへの情報収集って、どんなことをしているんですか?

異業種交流会やセミナーなどに参加し、情報収集をしています。以前はそういった担当がおらず、情報収集の時間を確保するのが難しかったのですが、ここ数年コールセンター業界では従来の電話だけの業務からマルチチャネル対応や、AIを搭載したソリューションの登場が急速に進んでおり、当社としてもコンタクトセンターの運営改革は急務と考え、専門のチームを立ち上げました。

– 先ほどの「AI故障診断」のほかに取り組んでいることってありますか?

音声認識システムの導入を検討しています。現在「技術相談」に入ってくる改善要望やニーズを、営業部門や商品開発部門にフィードバックしています。年間約80万件の技術相談が入っているのですが、現在そのコールログはコミュニケーターさんが手入力で残しているため、必要な情報が残されていなかったり、属人的な内容となっており、テキストマイニング出来ているのはその内わずか0.4%ほどです。現時点での分析で把握できたものから次のステップとして、もっと潜在的な要望やニーズを抽出していきたいと思っています。ただ、現在の音声認識導入の事例を見ていると応対品質の面での活用が主なため、VOCとしてどこまで活用できるか、音声の認識率がどれくらいなのかが不明です。まずはトライアルとして実施し、効果を見てみたいと思っています。

– 音声認識をVOCに!実現すれば商品開発などにもかなり役立ちそうですね!ちなみに現状のWebサポートで何か工夫されてる点ってありますか?

FAQページは2年前ぐらいに改善をはかりました。以前は機種・製造年代別に探してもらい、該当ページには簡単な取扱説明書を文字のみで表記していました。しかし近年、スマホでの閲覧率が増え、文字だけでは見づらくなってしまったり、お客様の自己解決に繋がらないケースも増えてきたんです。そこで、機種別などに限定した回答を用意するのではなく、「水漏れがする」「ランプが点滅している」など、普遍的な不具合状況から入ってもらえるようにしました。入電や過去のアクセス数が多いコンテンツに注力すると割り切り、写真や動画風の画像を掲載するようにしています。これらの改善を繰り返していった結果、FAQのアクセス数は前年比350%、Webでの修理受付率も2倍になったんですよ。

– すごい効果!!ところで「動画風」というのが気になったんですが、動画ではないんですか?(笑)

連続写真でコマ送りできるようにしています。現在FAQはスマホからの閲覧が75%もあるため、動画だと重くなってしまったり、パケット代を気にされるお客様もいらっしゃると思うんです。このFAQは興味を持って見るものではなく、必要に迫られて見るものなので、とにかく素早く見てもらえることに重きを置いて作成しました。

エアフィルターのお手入れ方法のFAQページ

– おぉぉぉ!(感動)確かに軽いし、すぐ見ることができる!! あと、御社では繫閑差が激しいとのことですが、その対策はどうしていますか?

エアコンの使用率が上がる7月からお問い合わせが増加するんです。繁忙期の3か月でもお客様をお待たせしないセンターを目指し、最大限増員し、体制を整えています。「修理受付」と「技術相談」が8割を占めるのですが、「修理受付」は目的がはっきりしているため、とにかく繋ぎきることを目標にしていますね。「技術相談」の場合は繋ぎきることももちろん大事ですが、回答率をあげることにより注力しています。問い合わせの内容に応じ、IVRで切り分けることでコミュニケーター教育もシンプルになり、応対効率も上がりました。
また、Web上では夏に向けたFAQを準備したり、「ダイキンスイッチオン!キャンペーン」というものを実施しています。エアコンをつけ始めるタイミングって7月頃に“暑いな”と感じた時が最も多いと思うのですが、春や秋、長期間使わない間にも不具合が生じることもあります。“暑いな”と感じてクーラーをつけてみたら動かない…となればそのタイミングだと、お問い合わせや修理依頼も集中しお待たせすることになってしまいます。夏の暑い時期に快適にエアコンを使用してもらうため、シーズンが来る前に「まず使ってみてください」というキャンペーンなんです。そのあたりをFAQと連動させて見せていきたいですね。

◆写真左・中:実機を見ながら対応することも ◆写真右:お客様アンケートも掲示。評価は5段階評価で平均4.3と、サポートの質の高さが伺える

– お客様第一の精神がさまざまな活動に繋がってるんですね!では最後に、一言お願いします!

数ある家電メーカーの中で、コンタクトセンターがメーカー本体に属しているのは当社だけです。先ほどの音声認識システムの導入も、その強みを活かした取り組みであると感じています。VOCを活用し、よりよい製品作りに貢献していきたいですね。 音声認識システムのほかにも、有人チャットやSNSなどにも興味があります。業界初の取り組みなども積極的に実施していき、今後もお客様へ最高の製品・サービスを提供していきたいと思っています!

– 攻めの姿勢を取りながらも高品質のサービスを提供し続けるって、本当にすごいです!今後もさまざまな取り組みに期待しています。本日はありがとうございました!

サポツウ!編集部より

今回はダイキン工業さんに登場いただきました。情報感度が高く、色々な企業の方と情報交換をしたり、新しいことに積極的にチャレンジしているところに刺激を受けました。音声認識システムのVOC活用も非常に気になるところです。
センター内に新しいエアコンが展示されていたのですが、かなりスタイリッシュ!スマホでも操作できるそうです、便利! 個人的には、ぴちょんくんについて色々と聞けなかったのが心残りです(笑)「AI故障診断」のページでは、ぴちょんくんがユラユラしています。かわいい…。
ダイキン工業のみなさん、ありがとうございました!

サポツウ!では【サポートの現場から】に登場いただける企業様を募集しております。ご興味がございましたら、こちらよりお気軽にご連絡ください。

この記事の執筆者

サポツウ!編集部

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