2018.11.22 サポート豆知識

上手に使いたい!企業のコミュニティ活用方法【後編】

FAQの何を補完させるのか

本当に困っている顧客にとって、問題が解決できるのなら誰が回答しても構わないのが現実だということは前編からも明らかで、もちろん企業からの回答が聞けなければ安心できないという人もいるでしょう。サポートのすべてをQ&Aコミュニティの顧客同士に委ねるべきというのは極論です。しかし、サポートサービスを段階に分けて、できるかぎり任せられる部分は任せる、というスタンスでなければ企業活動そのものが成立しない時代になってきています。

■左にいくほどサポートコストがかかる

価格競争やコスト削減といった企業を取り巻く環境の変化もそうでしょう。さらに、ソーシャルメディアの時代を本格的に迎えて、生活者自身が大きな声で発信できるようになったことも大きく、企業の不用意な一言が瞬く間に「炎上」して広がる時代です。そして現代の企業は「サポート範囲外」の事象を多く抱えてしまっています。PC関連の企業であれば、PC本体、OS、他社アプリケーションやハードウエア、これらの組み合わせは無数にあり、答えたくても実は自分たちにも分からない、というところまできてしまっています。顧客の方が詳しいという時代は、PCやインターネットサービスの世界にとどまらず、さまざまな業界において、まさに目の前に迫っています。

■企業よりも「顧客の方が詳しい」時代

Q&Aコミュニティがあれば、似通った環境の顧客同士の情報交換で解決できるので、明らかな間違いでない限りは問題ないはずです。また、インターネットサービスの特性として、夜間・休日など電話窓口が閉じている時間帯でもQ&Aコミュニティは利用できます。 例えば、プリンタなどは夜間や年末年始などに利用されがちです。そしてそんな時はたいてい急いでいるため、何かトラブルが発生した時の顧客の気持ちはよく分かるでしょう。また、同じプリンタの質問でも「デジカメで撮影した写真を美しく加工して印刷したい」といった経験者だからこそ回答できるような質問が集まるのもQ&Aコミュニティならではです。
同じ境遇、環境であれば知っていることは教えてあげたいものなのであり、これはマズローが提唱した承認欲求でも言われていることです。そういう知らないことを教えてほしい、知っていることを教えてあげたいという双方のニーズを満たし、顧客同士が「体験を共有」することで、企業のロイヤルティをも醸成していくことができます。

企業はコミュニティに参加すべき?

企業にとってネット上で気になるのは良い評判よりも悪い評判の方でしょう。質疑応答も、基本的には使い方などが分からないというネガティブな状況からスタートしています。場合によっては、企業が積極的にQ&Aコミュニティの中に関与していくということもあり得るでしょう。オープンな場での質問に企業も回答をしていくという行為で、これは、いつでもソーシャルメディアでの拡散と表裏一体です。
主にTwitter上の発言に対して積極的にサポートとして関わっていく「アクティブサポート」という行為が一時期話題になりました。Twitterユーザーからすれば、突然企業からサポートに入られるのは必ずしもポジティブな状況だとは言いがたいでしょう。顧客接点の持ち方には、その前後の文脈を読むなど細心の注意が必要です。一方で質問者が必ず回答を求めているQ&Aコミュニティであれば、質問をした顧客と接点を持つことへのハードルははるかに低いです。回答がほしいという明確な目的を持っている顧客には、堂々と企業が自分の言葉・ペースで語りかけることができるからです。
ソーシャルメデイアというものは、企業側の論理が成り立たない場であるため、細心の注意を払い続けることが重要です。その点、Q&Aコミュニティでの発言は、より良いサポートサービスを提供できる機会として、顧客ロイヤルティやさらなるビジネス機会を生む可能性を持っています。また、サポートというとアフターセールスのイメージがありますが、プレセールスの場面でネガティブな印象をQ&Aで一変させることができれば、顧客獲得にも寄与できるようになるでしょう。今回は、Q&Aコミュニティについて解説しました。自社の目標や体制に合わせてQ&Aコミュニティの活用を検討してはいかがでしょうか。

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サポツウ!編集部

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